boofoooohの日記

サッカー/音楽/本/大人になってからのフットサル

ひたすら格好いい fine young cannibals "fine young cannibals"

いやー昨晩フットサルのリーグ戦あったんですが、2試合やってどっちも完敗で死にたくなりました。そんなときには翌日走り込んで憂さを晴らすんですが、今日はそれもできない!ので気分転換に音楽の話を。

最近R&Bというかソウルっぽい音楽をふと思い出すことが多くて、あれもあったなこれもあったなと、がらくた箱のような頭のなかをひっくり返してるうちに、最初にその手のものにやられたのはコレだったと思い至りました。

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fine young cannibals "johnny come home"

 

最初にサム・クックとかアレサとかJBとかにやられていれば格好良かったんですが、80年代中期はまだニューウェイブ全盛なんで、ご本人達の良さは分からなかったですね。映画のロッキーでリビニナメーリカーなんて歌ってた頃でしたから。TVでやってたブルースブラザーズも、コメディとして楽しむだけでした。ま、子供だったし。そんな感性不十分な若き私がガツンとやられたのがこのPVでした。

曲自体は行方不明になった若者をテーマにしているため、やり場のない不安感や喪失感が表れていて、「帰ってこい!」というメッセージのサビもシリアスに響くんですが、そういったシリアスさがソウルを感じさせるボーカルで歌われ、音楽として格好いい方向に行っています。

とにかくセンスが良い!音数の少ないアレンジですが、切迫感を演出するピアノやミュートトランペットが効果的で、独特なベースプレイとギターのカッティングともマッチしてます。後ろでポコポコポコポコ...いってるのはギターの弦をミュートしながらスライドして弾いてるんでしょうか。ファイン・ヤング・カニバルズは、70年代終わりにイギリスで起こった2トーンブームから出てきたザ・ビートというこれまたカッコいいバンドが分裂してできたバンドで、スカの影響はあまりないですが、このセンスは明らかに2トーン出身を窺わせるもの。

PVはレコーディングスタジオで撮ってる感じですが、この色合い。そしてミュージシャンの服、楽器。怪しいボーカルのローランド・ギフト(彼は2ndアルバムがアメリカでヒットしたときに、最もセクシーな男性10人かなんかに選ばれてました)やギターとベースの元ビート組のヘンテコなノリ具合も含めて全てが格好いい!

この曲はバンド名と同じタイトルの1stアルバムの1曲目を飾ります。アルバム全編タイトなアレンジで、曲はジミ・サマービルがゲストのエルビスのカバーを含め、捨て曲なし。メロウなバラードもあるんですが、ジャジィな感じになってまして、その辺はプロデューサーに名を連ねるロビン・ミラーのお仕事なんでしょう。

彼らの音楽を乱暴に言ってしまうと、パンクを通過したR&Bやソウルをベースに作ったポップスということになるんでしょうが、当時はパンクを通過した、という2トーン的なところに魅力を感じていました。本家の方の魅力に気付くのは、ピーター・バラカンの「魂のゆくえ」をガイドに、70年代以前の音楽の再発ブームのなか色々と聴くようになってからでしたが、このアルバムは昔のR&B好きになってからも、今聴いても、いつ聴いたって格好いい!

このアルバムは廃盤ではないので、ぜひ手に取ってください。

 

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しかしスマホから見れる動画って少ないんですね。今さら気付きました。