boofoooohの日記

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じゃギターポップて何だ

昨年は1年間ひたすら毎週ブログを更新していたんですが、今年になってもっとゆっくりやるかと思っていたらあっという間に1月経ちました。それでいざ書こうと思っても書き方忘れちゃって、ネタをボツにしたりと、続けるってのは大事だなと思った次第です。

 最近、ひさびさに「ギタポ」という言葉を目にし、そういえばネオアコのこと書いたときにギターポップのことも書きたかったんだよなと思い出したんで、1箇月ぶりの更新のお題はギターポップです。

 

ネオアコという音楽ジャンルはないというのが前回の話(→ネオアコって何だ )だったんですが、パンク・ニューウェイブ以降に出てきた80年代のバンドに対し、もうちょっと名は体を表すような名前はないのかと、いつの間にか広まったのが「ギターポップ」です。

「アコースティック」ですからね。エレキギターをジャカジャカ鳴らしてるようなバンドたち、フラー!やチェスターフィールズ、クリエイションから出てたバンドなんかはちょっと違うだろと思うわけです。

 

hurrah! 'the sun shines here' ルックスが良ければもっと売れてたんだろうな…。

 

 chesterfields 'ask johnny dee' これぞジャングリー。チェスターフィールズのシングルに外れなし。
 

「アコースティック」は生音という意味を遥かに超え、バンドの姿勢や音楽性を指していたのだと思います。だからネオアコという言葉も生き残ったんでしょうが、実際にアコースティックギターを多用していたアズテック・カメラやベン・ワットなんかもいて、そのイメージでいると、やっぱり違和感があります。年代的に80年代中期に出回った言葉なんで、それ以降のバンドをネオアコと呼ぶのをためらう感じもありました。

アコースティックじゃないこのバンドたちを何と呼ぶんだ?そんなことをぼんやり考えていた私の目に飛び込んできたのが「ギターポップ」でした。輸入盤屋(確かVINYLだったと思いますが…)のレコードとレコードの間に挟んでる、ジャンル分けの仕切りに書いてあって、なるほどとポンと手を打ちました。

確かに、確かにギターポップ。まんまじゃないか。もやもやを吹き飛ばす簡潔なフレーズ。今日からお前らはギターポップだと、自宅にあるハウスマーティンズのレコードを思い浮かべました。

housemartins 'happy hour' 今になって見直すとPDヒートンの動きがダサすぎることに気づく。

 

パンクからの流れのシンプルなギターサウンドと、メロディアスな曲調。ネオアコは概念的でしたが、こちらはそのものズバリでした。他の店では見かけなかったですが、フリッパーズ・ギターがシングルをアルバムと別バージョンで出すときに使ったこともあってか、90年代中期にはすっかり広まっていました。「メロディポップ」と呼ぶ動きもあったんですが、フリッパーズの2人が気に入らなかったせいか、すぐ消えちゃいましたね。

がしかし。

誰が始めたのか分かりませんが、「ギタポ」と略称しているのを見かけて、あん?となりました。こんな短い言葉をなぜ略す!というのと、もとの言葉が分かんないだろ!というのもありましたが、見た目も響きもセンスがないじゃないですか。

それはともかく、ネオアコと呼ばれていたものの多くが「ギターポップ」と呼ばれるようになり、「ネオアコギターポップ」と、分からんけどどっちかだろ、みたいな併記をされるようになりました。

そもそも元祖のオレンジジュース(オレジュと略すのもセンスないと思います。ストーンズのファンだったらロリストとか言ってる奴がいたら殴りたくなりませんか?)からしてギターがギュワギュワいってましたからね。彼らの後から出てきた同郷のプライマル・スクリームパステルズなんかを集めた「C86」という’86年にイギリスの複数のインディーズ・レーベルをまたがってで出たコンピレーション・アルバムがあるんですが、ここに収められたバンドを中心にして、似たようなサウンドのバンドは「ギターポップ」で、アズテック・カメラやEBTGみたいなちょっとメジャー感(お金のかかった音づくりをしている感じ)のある、オシャレなバンドは「ギターポップ」とは呼ばないように思います。

 

mighty mighty 'throwaway' 最近、初めて彼らの写真を見て吃驚しました。

 

bodines 'therese' 'c86'から。ボディーンズは格好良かったな。

 

人によっては「C86」や、グラスゴーパステルズフォロワーのバンドを「アノラック」と、「ギターポップ」と呼び分けたりするんでまた面倒くさかったりしますが、本国ではみんなまとめて「インディーポップ」ですからね。私は「ギタポ」事件以来インディーポップと呼んでます。

アナログシングルを500枚限定で出すサラ・レコード(公式サイトがまだある!)というレーベルがあったんですが、ここのバンドがギターポップとは呼べないような儚さがあって、これはむしろネオアコといった方が良いのでは…と今となってはどうでも良いことに悩んだりしてましたが、改めて聴くとみんな良いですね。

80年代終わりから90年代初頭は、良いインディーポップのバンドが出てきて、日本にもレコードがたくさん入ってきました。来日して小さなライブハウスで演ったバンドもいました。クリエイション、サラ、サブウェイなんかのレーベルや、もっと小さな聞いたことないようなレーベルのも、輸入盤屋でオススメされ、雑誌でもレビューされてました。それがその後のネオアコ・ブームの下地になったと思います。みんな(といっても少数の愛好家ですが)競うようにこの手のバンドを探していました。

今はそうしたバンドの動画が結構上がっているので、レコードを出す手間が省けて便利に楽しめますね。

 

st christopher 'you deserve more than a maybe' 500枚全部日本に来てたと思います。

 

 sandkings 'rain' これも私の中ではネオアコです。名曲。B面がまた最高。

 

 hit parade 'my favourite girl' 川崎駅からチッタまでジュリアンと歩いたなあ。元気かなあ。

 

いくらでも続けられます(楽しい!)がこのへんで。

 

f:id:boofooooh:20140427210345j:plain ネオアコについてはこちら(→ネオアコって何だ 

 

 

f:id:boofooooh:20150412161601j:plain ヒットパレードのライブで出会ったブリッジについてです。良ければどうぞ。さあどうぞ。(→回想のブリッジ(上) (下)