boofoooohの日記

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ビルボードで堀込泰行を観る

最近いろいろなことがあって、前回の素晴らしいライブからあっという間に、堀込泰行のライブ当日になってしまいました。

大阪のライブどうだったんだろうと思って検索してたら、口ロロとコラボしてたんですね。予想したポップなものとは違うしっとりした曲調でしたが、こうやって活動しているだけでも嬉しくなります。

 

開演5分前に飛び込み、汗をかいたのでバカ高いビールを頼んで待つ間、テーブルのCDを眺めます。

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CD付きのライブかと思ったら、一応CD発売記念ライブなんですね。

 

こないだ聴いたカバーだけか…。そうすると今日の選曲もこんな感じか…と、前回ライブからの展開を期待していた私としては、正直若干がっかりしましたが、今回はドラマーがいるので、演奏には期待大です。

1曲目はニック・ロウの「恋するふたり」。これは前回聴けなかったんで嬉しかったです。意外やほんわかと演奏してましたね。オリジナルの勢いの良さは、そのまま歌ってもヤスのボーカルに合っていたと思いますが、キーボード主体でギターをかき鳴らすこともなく歌います。

ドラムが入るとバンド感が出ていいですね。そしてこのベース音は…とステージを見やるとキーボードは前回からの伊藤隆博。この日は上の席だったので、彼の足元が見えたんですが、弾いてる、フットベース左足で弾いてる。さすがに派手には弾けないですが、がっしりリズムを支えていて、上手いんですよこれが…。両手は駆使するので、2人分、それも上手い人2人分の活躍ということが良く分かりました。

CDからの曲に、オリジナルをときおり交ぜながらライブが進みます。「アメリカン・クラッカー」また演りましたね。これも良かったですが、「ビリー」が良かった。「〜ゴーインダウン、ダウン、ダウン…」のとこでドラムの北山ゆう子のコーラスが加わって、非常に良い効果が出てました。

彼女の堅実なプレイで、前回より2人に余裕ができていた感じがします。遊び心もあって、キャロル・キングの「ソー・ファー・アウェイ」ではサビ手前でマレット(だと思うんですが)でシンバルを「ドドドド…」と叩き始めて、「シャララララ…」と見事盛り上げたりとか。(伝わりましたかね…。)

本編ではこの曲がベストでした。ヤスの歌声はキャロル・キングっぽいところがあるのか、曲に合っているのか、他の曲に残る「日本人の洋楽カバー」臭さが消えていた上に、この日の伸びやかな高音は、彼の歌ならではの感動がありました。

次の「リッチ・ガール」もコーラスが良い演出になって、前回よりも良かったです。この2曲の流れが素晴らしかった。私が観たのは2部の方だったんですが、最初から声出てたのがさらに良くなっていって、この終盤にかけての充実ぶりに、開演前の期待はずれ感はどこへやらでした。

 

さてアンコール。3人の演奏はさらにまとまりを見せます。キリンジ時代の「空飛ぶ深海魚」に、脱退後の「シャイニー」「swamp」と未発表曲を演ったんですが、これが素晴らしくて、これを、なぜこれを最初からやらないのかと思いました。ベース抜きの3人編成ということを忘れるほどのバンドサウンド、朗々としたヤスの歌声、ギタープレイも良かった。本編がリハーサルのように感じたというと大げさでしょうか。

この洋楽カバーは、彼の次への活動のためのリハビリ的な意味もあるんじゃないでしょうか。だとするとそれは上手くいっていると思いましたよ。去年の野音でのライブ(→野音でKIRINJIをちょっと聴く )より全然良かったです。この3人を発展させていくのが良いのではと思います。

 

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CD聴いて、ライブに行けなかった方には申し訳ないですが、ライブ良かったなと改めて思いました。CDはヘッドフォンで聴くと良い感じですね。パッと聴くとデモテープみたいですが…。

次のアルバムが出るまで、ビール飲みながらかけ流すといいかな、と思ってます。