boofoooohの日記

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simply red 'heaven'に今思う

今日は良い天気でしたねー。私は知り合いのフットサルに混ぜてもらって、楽しいひとときを過ごしました。空気が乾いているから、汗が出ても気持ち良かったですね。そのあと飲んだビールが美味くて天にも昇る気持ち…と言いたいところですが、ジョッキが小さい上にグラスが厚く、何ml入ってんだって感じで、中東の笛を吹かれた気分でさっさと2軒目に行ったのが残念なところ。まあ2軒目美味かったからいいけど。

 

さて、天国にいる気分になり損ねましたが、みなさん'heaven'て曲知ってますか?80年代中期に…っていうと、あーブライアン・アダムスの!っていう人がいたら、「サマー・オブ・69」とかありましたよねーとか話を合わせてしまうとこなんですが、違います!トーキング・ヘッズがオリジナルで、シンプリー・レッドがカバーした曲です。

 

 

私、この曲が凄く印象に残ってるんですよ。シンプリー・レッドは、当時ちょっとしたブームだったイギリスのブルーアイドソウルのバンドの中でも、デビュー曲が渋いソウルの曲でピーター・バラカンから褒められてたんで、本格派かなと思ってて、この曲もその朗々とした歌いっぷりから当然昔のソウル・ナンバーかと思ったら、トーキング・ヘッズですよ。

 

 

 トーキング・ヘッズも、ある意味ソウルを導入したとこはあるんですが、このバラードはヒネたフォークソング風で、おまけに初めて聞いたのが映画「ストップ・メイキング・センス」でベースとギター1本で寒々としたステージで歌うとこなんで、これがオリジナルか…と落差に驚きました。

 

この曲の歌詞は、天国という名のバーでは、毎日好きな曲がかかり、パーティをして、毎日おんなじ繰り返しで、みんなが行きたがるけど、そんな場所では何も起こらないというヌルい境遇に対する皮肉に溢れた内容なんですが、シンプリー・レッドのバージョンは、怒りさえ感じられるテンションで歌っています。「天国は何も、何も起こらないところ」と。

その後のアグレッシブな活動を見ると、ミック・ハックネルの言わんとしていたことが分かる気がします。

デビューアルバムはタイトなサウンドで、かつ情緒的でもあり、巻き毛にハンチングを被ったミック・ハックネルの姿がリリカルな風情を醸し出していたんですが、2枚目からは派手な開放的なサウンドになりました。ちなみに私が行った初めてのコンサートがシンプリー・レッドで、2枚目を出したときだったんですが、気難しげなアーティスト然ではなく、エンターテイナーって感じがしましたね。

 

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これが、

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こうだ!

 

この後、シンプリー・レッドというかミック・ハックネルはどんどんメインストリームを行くようになり、売れるとこまで売れて、そして今は落着いた感じですね。

私は初期の頃が大好きなんですけど('stars'も'fairground'も結構好きだったりしますが)、初期の大ヒット曲でみんなが好きな、リリカルな'holding back to the years'よりも、今妙に記憶に残っているのがこの'heaven'だったりするのは、ミック・ハックネルの当時の心情を一番表していたからかもしれないなと思いました。

 

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ジュリアン.バーンズ「101/2章で書かれた世界の歴史」
あんまり関係ないですが、今回'heaven'聞いててふと思い出しました。